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ペドロサ、大丈夫か [今日のスポーツニュース]

折角、怪我が良くなっていただけに、この事故は残念。
同じチーム同士のバトルでの事故だけに、遺恨が残らないか心配だ。
アグレッシッブさは、時には、有害となる好例だ。

【MotoGP】マシンは絶好調、ライダーは問題児。ホンダの今後はどうなる?
スポルティーバ[2011年05月17日(火)]
取材・文 西村 章
 2011年のMotoGP第4戦フランスGPは、ケーシー・ストーナー(レプソル・ホンダ)の優勝、チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが2位、そして、今季からドゥカティに移籍したバレンティーノ・ロッシが4戦目にしてようやく3位表彰台を獲得する、という結果に終わった。
 ゴシップや噂話を含めるとさまざまな出来事が溢れかえった第4戦だが、今回のレースそのものについては、開催前にはヤマハ有利という見方が大勢を占めていた。
 典型的な<ストップ&ゴー>タイプのル・マンサーキットで、ヤマハはバレンティーノ・ロッシ(2008)、ホルヘ・ロレンソ(2009、2010)が、いずれも独走状態で3連勝を飾っており、2008年には表彰台を独占するという快挙も達成している。ヤマハにとっても、自他共に認める得意コースのひとつだ。
 そのコースで、金曜午前のフリー走行からストーナーが圧倒的なペースでトップタイムを刻み続けた。
 マルコ・シモンチェッリ、ドヴィツィオーゾ、ストーナー、ダニ・ペドロサのホンダワークス4台が、フリー走行でも予選でもトップタイムの上位4台を独占し続けた。そして、日曜の決勝では、その勢いをレースにしっかりと結実させてストーナーが得意の独走優勝。
 昨年型のマシンからさらに熟成を重ねてきたホンダRC212Vは、コーナー進入時のブレーキングスタビリティ改善を開幕前からの課題に挙げていた。ストーナー独走やドヴィツィオーゾのしぶとい勝負強さ、あるいは予選までのホンダ勢4台の圧倒的な速さを見れば、マシン全体の戦闘力が着実に上昇していることが窺える。
 一方、ドゥカティは開幕前からフロントタイヤの接地感不足と小回りの利かない旋回性に悩まされてきたが、今回の結果を見る限り、フロントまわりのシャシーを改良してきた効果が現れはじめたことに加え、長引いていたロッシの負傷もようやく完治へ近付きつつあることが見てとれる。ロッシ自身も、これらの両点とも、今後ますます改善が進んでいくと期待している旨の発言をしている。
 さて、今回大きく苦戦を強いられたヤマハ・ファクトリー勢だが、昨年までの完璧な仕上がりからはほど遠い苦戦を強いられている姿は、コースサイドからも充分に見てとれた。
 ウェイトトランスファーのバランスや電子制御などで苦労しているのだろうか、コーナー出口では、ホルヘ・ロレンソ、ベン・スピースの両名ともにフロントを浮かせた状態で立ち上がってくる姿が再三見受けられた。
 現在、この苦戦の原因究明と解決への試行錯誤がさまざまなレベルで行なわれているに違いない。その原因は、「バレンティーノが去ったから苦労するのは当然」という、一見説得力があるようで、じつは何の説明にもなっていない予定調和なものではないことは確かだろう。
 このようにトップ争いをする3陣営のマシンポテンシャルとライダーのラインナップを概括してみたところ、現在のところはホンダが優位といってもよさそうだ。ただし、その優位はけっして盤石なものではない。ライバル陣営の追い上げはもちろんだが、内部にも危うい要素を抱えている。
 マルコ・シモンチェッリ、というライダーの存在だ。
 彼のアグレッシブなライディングスタイルは、バイクレースの激しい闘いの一面を象徴するところがあり、生来の脳天気なキャラとも相まって抗しがたい魅力がある。
 ただし、そのアグレッシブさは、ときとして「危険」のほうに振れてしまう場合がある。「彼のオーバーテイクは、相手にマシンをぶつける前提で仕掛けてくる。あまりに危険だ」と同世代の多くのライダーからも非難されてきた。このフランスGPでは、ついにセーフティコミッションの場で吊し上げに近い状態にまで追い込まれてしまった。
 そして、2日後の決勝レースでは、同じホンダ陣営のダニ・ペドロサと2位争いを繰り広げている最中に、18周目のバックストレートエンドでコーナリング中のペドロサにアウト側からかぶせて抜きにかかり、シモンチェリのリアに行き場を失ったペドロサのフロントタイヤが弾かれる格好になり転倒。
 この衝撃でペドロサは右鎖骨を骨折。シモンチェリも、危険行為としてライドスルーのペナルティが課されて順位を下げ、5位でレースを終えた。好調なホンダ勢同士の競り合いの、ネガティブな側面が表出してしまったともいえる。
 この出来事さえなければホンダ勢が表彰台はもちろん、4位まで独占できていたレースだけに、チーム代表の中本修平は憮然とした表情。
 「表彰台独占を逃したのは、本当に残念……。マルコはたしかにレースごとに学習を重ねて速さを身につけてきているし、今回もなにごともなければ、きっと2位で終えていたでしょう……。とはいえ、あんなことはやっちゃいかん」と苦りきった表情で幻の上位4台独占劇を振り返った。
 これまでシモンチェッリの過激な走りを擁護してきた年長の友人ロッシも、さすがに今回ばかりはかばいきれない、といった様子で、背後から目撃した一連の出来事をこんなふうに振り返った。
 「さすがにあれは、ちょっと過激すぎたよね。ブレーキングでアウトサイドからラインの余裕も残さずかぶせていって、あれでダニはどこにも逃げ場がなくなってしまった。今回のシモンチェリはとても強かったし良く走れていたから、何もわざわざあそこで無理して狙わなくてもよかったのに」。
 次戦のカタルーニャGPはペドロサの自宅にほど近い、文字どおりのホーム。一方、彼に負傷を負わせたシモンチェッリにとっては、完全アウェーの地になる。持ち前の速さに加えて、頭脳的精神的な成長をアピールし、汚名をすすぐことが出来るかどうか。意外なところで正念場のレースがやってきたようだ。
タグ:MotoGP
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