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紅いカンボウチョウカン(5) [「シリーズ」日本人よ、何処へ行く]

日本の政治家というのは、自分の地位を守る為に、変節することも厭わない人種のようだ。

【仙谷由人研究】(4)
近親憎悪?小沢氏を意識
産経新聞 2010.12.6 23:26 更新
■優越意識
 「昔、われわれが議員になる前に聞かされてきた話のような情景かな…。いかがなものか、という議論になってくる可能性はある」。
 1日の記者会見。官房長官の仙谷由人は、民主党元代表の小沢一郎サイドが昨年7月、小沢系を中心とする衆院選候補者89人に計4億4千万円の現金を配っていたことについて、こうやんわり批判した。
 11月6日には、神奈川県知事の松沢成文に「日本で一番の有名人」と持ち上げられ、ポロッとこぼした。
 「いやあ。もう、小沢なき後の悪い…」。
 仙谷はここで慌てて口をつぐんだ。とはいえ、「悪い政治家」と続けようとしたのは明らかだ。仙谷はこれまで、近く政治資金規正法違反で強制起訴される小沢を強く意識してきた。
 平成20年2月、仙谷は自民党元幹事長、加藤紘一や社民党衆院議員の辻元清美(現在は無所属)ら超党派国会議員グループの一員として韓国を訪問し、次期大統領の李明博と会談した。
 参加者が帰国後、懇親会を開いた席での話だ。当時、民主党代表だった小沢をどう思うか聞かれた仙谷は、こう言い放った。
 「知ってますか。彼が落っこちた(昭和43年の)司法試験で、私は弁護士になったんです」。
 鼻白む出席者をよそに、仙谷はさらに言い募った。
 「だから、私のほうがずっと上なんですよ」。
 仙谷は東大在学中に司法試験に合格したが、小沢は東大受験に2度失敗して慶大に進学した。司法試験にも1度落ち、2度目の挑戦直前に父、佐重喜(さえき)が急逝したため後継者となった。
 仙谷は小沢が胸に秘めた2つのトラウマを逆撫でした。話は永田町を駆けめぐったが、その後も仙谷からこの「自慢話」を聞いた議員は増え続けた。

■直言封印
 「日本人の悪い癖は面と向かってしゃべらないで、よそでしゃべったりする。文句あるならオレに面と向かって言えと。何であっちこっちで陰で言うんだ」。
 11月3日、インターネットサイト「ニコニコ動画」の公開中継で小沢はこう語った。仙谷をはじめ党内の「反小沢」系議員が念頭にあったのは間違いない。
 仙谷が、表舞台で小沢を直接攻撃したのは過去1回だけだ。それは19年11月、小沢が進めた自民党との大連立がつぶれた後の両院議員懇談会の場だった。
 懇談会は、小沢や当時の幹事長、鳩山由紀夫の入念な事前工作で、単なるセレモニーとなるはずだった。その「小沢の続投を全会一致で了承」という段取りをぶち壊したのが仙谷だ。
 「(党内の)内輪の熱気と、国民の感性は相当のギャップがある」。
 仙谷の異議に対し、小沢は代表席で目を閉じ無反応だったが、気まずい空気が漂った。仙谷はその後、小沢への直言は封印する。
 それから3年余後の12月2日。仙谷は記者会見で、今年の新語・流行語大賞のトップ10に「脱小沢」が選ばれたことへの感想を聞かれると、そっけなく「何の感慨もない」と述べた。
 そして記者団の反応を見渡し、にやりとした。

 ■本物の政治家
 民主党の参院選大敗直後の7月下旬。9月の党代表選への小沢出馬が取り沙汰され始めたころのことだ。
 「小沢が出るなら受けて立つ。党から小沢の影響力を排除するいい機会だ」。
 仙谷は周囲に強調した。特に小沢の「カネの問題」と独裁体質を問題視していたという。また、以前からよくこうも話していた。
 「私は民主党の最初からかかわってきた。後から来た奴に党を変なふうにされるのはかなわん。選挙に強いかどうかしらんが、甘やかすなということだ」。
 仙谷の小沢への敵愾心は隠せないが、それだけではない。法解釈へのこだわり、独裁体質、目的のために手段を選ばない政治手法など共通点も少なくない。
 特に平成5年に一度落選してからは「保守以上に保守的な手法」(四国選出の国会議員)で組織を固め、小沢流のどぶ板選挙も徹底した。地盤の官公労だけでなく民間建設業者や企業経営者団体も回り、「『民主党より仙谷党』と呼ばれる組織を作り上げた」(連合徳島会長の小松義明)。
 「仙谷さんってどういう人ですか。(工事受注を)頼んだらちゃんとやってくれた」。
 元社会党徳島県議の一人は仙谷の落選中、大手ゼネコンの徳島支店長からこう尋ねられたことがある。
 「仙谷は心の中では、小沢のことを『本物の政治家だ』とみているようだ」。
 元社会党衆院議員で弁護士の松原脩雄(しゅうお)は指摘する。どこか似ているゆえの近親憎悪なのか。(敬称略)
タグ:政治
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